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起業すると決めたら、まず読んでほしい話

fundo編集部 ·
起業すると決めたら、まず読んでほしい話|fundo
起業の心構えとお金

起業すると決めたら、まず読んでほしい話

2,000人以上の起業家を見てきた。サクセスストーリーは少ない。だから最初に、いちばん言いにくいことを話したい。

01まず、あなたの事業はほぼほぼうまくいかない

頭の中では事業が右肩上がりで良くなっていくイメージがあると思います。大前提そうあるべきだし、そう思わないと起業しようと思わないと思う。

でも現実は厳しい。事業がうまくいく確率は、ざっくり3%くらいだと思っておいたほうがいい。10年残る会社のほうが珍しい。これは脅しではなく、前提だ。3%をどうとらえるかは自由だ、30回くらいやればだいたいうまくいくかもしれないなととらえるか、3%かやめとこう。と考えるか。これはあくまで前提であり、ここを間違えると、戦い方を間違える。

02「本業を辞めて覚悟を決めろ」はおすすめしない

退路を断て、背水の陣で、という話はよく聞く。私はおすすめしない。

まずは、本業を辞めずに副業で始めればいい。スポーツでも、ある程度の目星がついてから一本に絞る。多くの海外選手が、スポーツを二種類やりながら、より筋がいい方を選ぶのは良くある話だ。何もない段階で全部を賭けるのは、覚悟ではなくただのギャンブルだ。あなたは、高校野球で結果も目途もたっていないのにプロ野球に挑戦しようとしていないか。

売上が立ってからやめるな。
副業で結果を出してから、一本でいけ。

03金をなくすな。貯めろ。

お金がないというのは、本当に苦しい。きれいごと抜きで言う。

これまで見てきた中で、お金がなくなった瞬間に視野が狭くなり、判断が壊れていく人を何人も見た。冷静なら絶対にしない契約をする。詐欺に引っかかる。安く請けすぎて自分の首を絞める。焦りは、人をいちばん弱いところから崩す。

だから守りを先に固める。目安は固定費の1年分。最低でも半年分を切らさずに持ち続ける。これがあるだけで、断れる仕事が増え、待てる時間が増える。

「晴れているうちに傘を買う」

融資は、調子がいいときほど通る。会社員として安定した収入があるうちは、それ自体が信用になる。本当に困ってからでは、もう借りられない。創業融資やカードの枠は、余裕があるうち=晴れているうちに確保しておく。雨が降ってから傘は売ってくれない。

04装備は、多いほうがいい

成功率3%の場所に突っ込むのだから、装備は多いに越したことはない。ロンダルキアだと思え。レベルと装備が足りなければ、たどり着く前に全滅する場所だ。

装備とは、貯金であり、副業で作った実績であり、本業の信用であり、健康だ。「気合」は装備ではない。

05味方は、想像よりいない

白馬の王子は現れない。投資家も、運命の取引先も、向こうからは来ない。

そして注意してほしい。見た目がよく、優しい言葉をかけてくれる人ほど、顧客にはならない。「応援してる」「すごいね」と言ってくれる人と、お金を払ってくれる人は、別の人間だ。励ましを売上と勘違いすると、判断を誤る。

06詐欺は、想像より多い

個人事業主・法人になった瞬間、おかしな営業が一気に増える。覚えておくべき現実がある。

  • 法人契約にクーリングオフは効かない。「事業者同士の契約」とみなされ、消費者保護の対象外になる。サインしたら戻れない。
  • 月2.5万円 × 50回(総額125万円)のような、長期ローン・リースを組ませる業者がいる。ホームページ、複合機、システム——名目はいろいろだが、月額を安く見せて総額を隠す手口は同じだ。
  • その場で契約させようとする相手は、ほぼ疑っていい。「今日だけ」「あと1社限定」は、考える時間を奪うための言葉だ。一度持ち帰って冷静になれば、たいてい不要だとわかる。

07計画は悲観、行動は楽観

これが基本姿勢だ。計画するときは、最悪を想定して悲観的に。実際に動くときは、根拠を持って楽観的に。逆をやる人が多い。計画は楽観的でバラ色、いざ動く段になると怖くなって手が止まる。これだと一番タチが悪い。

悲観の具体は、撤退ラインを先に決めておくことだ。「ここまで資金が減ったら」「この期日までに売上が出なければ」やめる、と数字で決める。引き際を決めずに始めると、サンクコスト(もったいない)に飲まれて、戻れない地点まで行ってしまう。やめる判断も、立派な経営能力だ。

08経営の勉強は、そんなにしなくていい

分厚い経営理論を読み込む時間があるなら、手を動かしたほうがいい。やることは2つだけだ。

① 固定費の半年〜1年分を切らさない。② 一つひとつ、きちんと振り返る習慣を持つ。毎月、いくら入っていくら出たか、何が効いて何が無駄だったかを見る。難しい言葉はいらない。続けられる人がほとんどいないだけだ。

やってはいけないこと
  • 共同経営。仲がいいうちは問題が見えない。決定権が割れると、何も決まらないか、関係ごと壊れる。やめておけ。
  • 株式を安易に手放す。上場しないかもしれない。それでも株は経営権そのものだ。出資と引き換えに渡しすぎると、自分の会社で自分が決められなくなる。
  • 固定費を増やす。立派なオフィス、増やしすぎた人員、サブスク。固定費は、売上が落ちた瞬間にあなたの首を絞める。変動費に寄せろ。
  • 見栄を張る。高い時計も、いい車も、肩書きも、顧客は1円も払ってくれない。見栄は、いちばん高くつく固定費だ。捨てろ。
  • 安売りする。苦しいときほど値下げしたくなる。一度下げた価格は戻せない。安い客は要求が多く、利益は薄い。守るべきは価格だ。

09最後に、身体を大事に

これは精神論ではなく、経営判断だ。事業は長く続ける人が勝つ。あなたが倒れたら、事業も倒れる。個人事業や小さな会社では、社長の健康がそのまま最大の資産であり、最大のリスクだ。

そして、始める前に家族やパートナーには正直に話しておくこと。貯金を取り崩すなら、なおさらだ。SNSで他人の華やかな報告と自分を比べるのもやめたほうがいい。比較は、判断を狂わせるだけだ。

悲観的に計画し、楽観的に行動する。
金をなくさず、見栄を捨て、身体を残す。
それだけ守れば、3%の側に立てる確率は、確実に上がる。

この記事は、これまでに2,000人以上の起業家と向き合ってきた経験をもとに、fundo編集部がまとめたものです。融資・資金繰り・事業の立ち上げについては、個別の状況によって最適解が変わります。判断に迷ったら、専門家に相談してください。

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